「肥満じゃないけど痩せない」人が改めるべき3つの悪癖とは?
太る原因の代表的なものは、「摂取カロリーと消費カロリーのアンバランス」です。
痩せたいと思って、食事制限で摂取カロリーを減らしたり、運動をして消費カロリーを増やしたりした経験があることでしょう。
これはとてもわかりやすいダイエット方法ですね。
しかし、肥満じゃないけど年々体重が増えて困っているという人は、ダイエットがうまくいかないと悩んでいるかもしれません。
そんな時は、こんなことをやっていないか気を付けてみましょう。
食事量を減らす
運動をする場所や時間が無かったり、そもそも運動自体が面倒だったりすると、運動して消費カロリーを増やすより、摂取カロリーを減らすほうが楽に思えます。
根本的に、何かをするより、何かをしないことを選ぶ方が楽なのです。
しかし、「食事を減らす(食べない)ダイエット」は、痩せた体ではなく、代謝率の低い体を作ります。
年を重ねると、一般的には、筋肉量や骨量が減り、基礎代謝などによるエネルギー消費も減っていきます。
にもかかわらず、食事を減らしてしまうと、体はさらに代謝を減らしてエネルギーを温存しようとします。
そのため、「摂取カロリーを減らしたのに痩せない」という悪循環に陥ってしまうのです。
食事を減らすことがダイエットになると思っている人は、
- 「どうせ朝は食欲がないから、朝食を抜こう」
- 「仕事中はあまりお腹が空かないから栄養補助食品で済まそう。」
というように安易に栄養バランスを無視したダイエットに走ってしまいます。
こうなってしまうと、多少運動をした程度では、栄養不足で適切なエネルギー消費が難しくなります。
そして、体に疲労を蓄積するだけで、十分なエネルギー消費ができず、痩せない体になってしまうのです。
食事を減らしているのに痩せないという人は、食事量ではなく、食事の質や時間に目を向けてみてください。
昼を豪華にして、夕食を軽くしたり、ラーメンがやめられないのなら、食べる時間をお昼にするなど、カロリー摂取の時間を活動量が多くなる時間にしてみてもいいでしょう。
「そんなにひどい食生活をしていないはずなのに体重が年々増えている」という人は、「食事量が減っている」あるいは「食事の質が落ちている」ということが考えられます。
もし、あてはまりそうかなと思うなら、カロリーではなく、食事の質を考え直してみてください。
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BMIにこだわる
健康診断でメタボと診断されなくても、ベルトの穴をひとつずらしたり、タイトな服装がきつく感じたり、ニットを着たときに膨張しているように見えるなど、太ったと実感します。
肥満を数値化する基準として有名なのはBMIです。
「自分は太っている」という人でも、BMIは正常というケースも少なくありません。
BMIは体重÷(身長×身長)で計算でき、日本肥満学会では25以上を「肥満」、18.5未満を「痩せ」と規定しています。
しかし、BMIが標準値でも、「体脂肪率」が高いため、肥満に該当することもあります。
男性の場合は、体脂肪率15~20%が普通、25%以上が肥満と判定されます。
女性の場合は、20~25%が普通、30%以上が肥満となります。
見た目では太っていると思われないような体型でも、あるいは、カロリーも食事量も決して過剰ではないケースでも体脂肪率は高く出ることがあるのです。
糖質制限をしている人でも、脂質の多いものを中心にとっていると、体脂肪率で肥満となってしまうことがあるのです。
食べる量の割に太ったように感じたときは、体脂肪率をチェックしてみましょう。
何を食べるかを優先している
「食事には気を遣っているのに体重が落ちない」というケースもあります。
毎日体重計に乗っている人にとって、体重計の数値が一向に変化しないのはかなりストレスを感じることでしょう。
一体何が悪いのかと逡巡し、自分は水を飲んでも太るタイプなんだ、と思うかもしれません。
そんな時は、「食事内容」ではなく「食べ方」に目を向けてみるのがいいでしょう。
何を食べるかを優先するあまり、食事が単なる栄養補給や空腹を満たす作業になっていませんか?
食事をするうえで、味わって食べるということはとても重要です。
「食事はゆっくり摂る方がダイエットに良い」といわれますが、ゆっくり食べつとか何回かむといった作業になってしまうと、「食事を味わう」ということが忘れられがちになってしまいます。
何より、痩せることに重きを置いて選んだ食事は、食事量が少なかったり、味わおうと思えなかったりして、すぐに食べ終わってしまうというデメリットがあります。
味わうことを優先すれば、しっかり噛まないと食材を味わうことができませんし、味を楽しむために自然と時間をかけたゆっくりとした食事になるのです。
そして、楽しみながら食べた方が、セロトニンが分泌されて消化酵素の働きが活性化します。
結果として、栄養素の消化吸収もよくなるのです。
吸収がよくなると聞くと、かえって太りやすくなると感じるかもしれませんが、「摂取した栄養素を体内でより効率的に活用できる」ということです。
栄養素の活用効率がよくなり、運動が代謝につながりやすくなります。
平日の食事は時間的に余裕がなく、あまりゆっくりできないかもしれません。
しかし、食べ過ぎないことだけを決めて、味わうことを優先することも大事です。
普段ダイエットを頑張っている自分へのエネルギーチャージにもなるのではないでしょうか。
早く食べ終われば、その分仕事をしたり、休憩が取れる、と思うこともあるでしょう。
しかし、車がガソリンスタンドに立ち寄るように、仕事中に栄養補給をすることは必須です。
肥満ではないけれど太り気味だったり、以前よりも疲れやすかったり、パフォーマンスが落ちているように感じたら、痩せようとするがゆえに食事をおろそかにしていないか考えてみましょう。
あなたは、健康に生きるために痩せたいのであって、痩せるというのは手段にすぎません。
健康に生きるために、食事で栄養バランスを整えるのだということを忘れないでください。