短期ダイエットを成功させ、リバウンドさせない3つの習慣とは?

公開: 2018/06/29 12:08

リバウンドの原因を知り、運動量と代謝を上げよう

パーソナルトレーニングなどの短期ダイエットジムは、まだ絶大な人気が続いています。。
ダイエット専門のトレーナーが二人三脚でサポートしてくれること、完全個室のプライベート空間でトレーニングができること、徹底した食事指導によって成果が出やすいことなど、さまざまなメリットがあります。

しかし、短期間で大幅な減量をした人ほど、反動が大きく、リバウンドしやすいともいわれます。

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月会費1万円程度の一般的なフィットネスクラブと比較すると、短期ダイエットジムは高額なため、経済的な理由で続けられない人もいます。
1プログラムで数十万円というのは、一般的なビジネスパーソンの収入を考えると、長期間継続するのは少し難しい金額です。

週2回程度の運動とはいえ、きついトレーニングで体がクタクタになるので、仕事や生活のことを考えると長くは続けられません。
食事内容も3カ月ならば我慢できますが、この食事が一生続くと考えると嫌になります。

短期ダイエットジムに通うと痩せるというのは間違いないようですが、利用者にとってはそのスタイルを維持することが1つの課題となります。
リバウンドが多いといわれるのは、体重を落とすためのノウハウと、その体型を維持するためのノウハウが少し違うことが原因の一つになっています。

これは同じ陸上競技でも、短距離走とマラソンでは、練習方法や走るフォームが違うように、ダイエットでも短期間で痩せるためのダイエットノウハウと、体型を維持管理していくためのノウハウは異なるのです。

リバウンドを防ぐのには大きく3つのポイントがあります。

  1. 消費エネルギーを増やす
  2. 生活習慣を整える
  3. 基礎代謝の向上を心掛ける

ダイエットを成功させるには、腸内環境を整えたり、姿勢の改善、骨盤の歪み解消、基礎代謝向上など、多方面からのアプローチが必要となります。
体質や生活習慣が変わっていなければ、ダイエットをやめた途端にリバウンドをしてしまう原因になってしまうのです。

リバウンドする原因を知る

ダイエットで成果が出やすい人には共通点があります。
それは明確な目標と期限が決まっていることです。
短期ダイエットプログラムでは、3か月などの明確な期限や具体的な目標が決まっていることが、成功しやすい理由として挙げられます。

一方で、ダイエット後にリバウンドしやすいのもそれが原因になることがあります
プログラム終了後は、ダイエット期間中のストレスから解放されてハメを外してしまったりなど、「燃え尽き症候群(バーンアウト)」が起こりがちです。

他にも、ダイエット中の停滞期と同じで大幅な減量をすると、体は急激な変化を嫌がり、元の状態に戻ろうとします。

これをホメオスタシス(生体恒常性) といいます。

現状維持の本能であるホメオスタシスは、1カ月で体重の5%以上落とすようなダイエットをしたときに働きます
1カ月で体重の5%というのは、体重80Kgの人であれば4Kg、体重60Kgの人であれば3Kgということです。
短期ダイエットでリバウンドする人の多くは「2カ月で15Kg」というような大幅な減量のため、ホメオスタシスが働きやすくなるのです。

生活習慣を改めよう。

消費エネルギーを増やす

燃え尽き症候群にならず、痩せた体を維持する方法があります。
それは日常生活の中で消費されるエネルギーを増やすことです。
スポーツジムで筋トレなどの特別な運動をしなくても、日常生活の中でこまめに動くことでエネルギー消費を上げられることは、厚生労働省が公表しているデータからもわかります。

短期間でダイエットをしている人は、コンテストに出場するような鍛え上げられた肉体ではなく、スリムな体を目指す人がほとんどです。
コンテストに出場するような体を作るには、計画的な高強度ウエイトトレーニングや徹底した食事管理が必要になりますが、スリムな体を維持するには、生活習慣を改めるだけなのです

実際に、ダイエット後に痩せた体型を維持している人は、日頃からの活動量が多い傾向にあります
車よりも自転車や歩行による移動が多かったり、エレベーターではなく階段を使います。
用事があるときは自分から出向いたり、職場のコピーやファックスは自分から積極的に行ったりなど、活動量が豊富です。

逆に、リバウンドしやすい人は活動量が少ない傾向があります
徒歩5分圏内でも車を使ったり、掃除・洗濯などの家事をまとめて行います。
できるだけ外出をせずに、用事は最小限に抑えます。
自炊や外食よりも出前を取ったり、食材をまとめ買いしたり、通販を利用するなど、普段からあまり動こうとしません。

一時的にダイエットジムに通って痩せたとしても、日常生活の活動量が少ないとリバウンドしやすくなってしまいます。
ですから、短期ダイエット後のリバウンドが不安な方は、日常生活の中でのカロリー消費を増やすことで、体型を維持できます

姿勢や生活習慣を整える

短期ダイエットプログラムでは、主にウエイトトレーニングと食事制限を行います。
筋肉をつけながら摂取カロリーを減らすので、短期間でも身体が変わります。
しかし、体質が改善されたわけではなく、あくまでも一時的なダイエットとなります。
リバウンドを防ぐには表面的な体作りではなく、体の中から変えていく必要があるのです

たとえば腹筋運動を行ってお腹が引き締まっても、肋骨と骨盤の位置関係が正しく整えて正しい姿勢を維持していないと、再びお腹のまわりに脂肪が付きやすくなります。
スクワットなど脚のトレーニングによって下半身が引き締まっても、立ち姿勢の重心が悪いと、太ももの筋肉に必要以上に負担がかかり、ボリュームのある太い脚に戻ってしまいます。

基礎代謝の向上を心掛ける

ウエイトトレーニングと食事制限以外からのアプローチとして、ダイエット後のリバウンドを防ぐには、基礎代謝の向上に目を向けたほうが良いでしょう。
なぜなら、代謝の良い体を作ることができれば、つらい筋トレや極端な食事制限をしなくても、日常生活の中で消費するエネルギーを増やすだけで体型を維持できるからです。
栄養を吸収しやすい体を作り、体内の老廃物を効率よく排出できるように代謝を上げていきます。

スポーツジム経験者の中には、インストラクターから「筋肉をつけて基礎代謝を上げましょう」という指導を受けたことがある人もいるでしょう。

しかし、筋肉をつけることも間違いではありませんが、基礎代謝が占める割合は筋肉よりも内臓のほうが多いのです。
特に筋肉量の少ない女性の場合、基礎代謝の8割は内臓といわれています
ダイエットを行う場合は、ウエイトトレーニングや食事制限と並行して、内臓の働きも意識しましょう。

たとえば、「快便はダイエット成功の証」といわれるように、ダイエットとデトックスは高い関係性があります。
人体は、食べ物や酸素を体内に取り入れ、毒素や二酸化炭素を体外に出します。
生活しているだけでエネルギーを消費する、基礎代謝を上げることがリバウンドを防ぐ鍵になります。

短期ダイエットでは高タンパク低脂質の食事を勧められますが、タンパク質中心の食事になると腸内菌のバランスが変わります。
オナラの臭いが強くなったり、便秘になっていたら腸内環境の悪化を疑いましょう。

腸内環境を整えるためには、水溶性食物繊維を摂るようにしましょう。
昆布やわかめなどの海藻類や、キウイやバナナなどの果物に多く含まれています。
水溶性食物繊維を摂ると、大腸内で発酵されるビフィズス菌が増え、整腸作用が期待できます。

また、食物繊維は糖分の吸収速度をゆるやかにするので、食後の血糖値の急激な上昇を抑えてくれます。

糖質制限というと、炭水化物を減らすと思っている人がいますが、炭水化物とは糖質+食物繊維で構成されています。
食物繊維の摂取を怠ると、腸内環境が悪化して、かえって太りやすくなることがあります。

ダイエット期間中にトレーナーにその違いを確認して、リバウンドを防ぐための知識も得ておくことが大切です。

「夏に向けて腹筋を割りたい」「健康診断で良い数値を出したい」など、短期ダイエットを行うときは、同時にリバウンドを防ぐことを意識して、生活環境を整えるようにしましょう。