地震で、グラッと感じたら7秒でするべきこととは?

公開: 2018/06/28 18:00
更新: 2019/07/10 8:58

まずは身の安全が第一

地震の発生時に、一番に優先するべきことは安全の確保です。
突然、大きな揺れに襲われた場合にできることはほんの僅かしかありません。
日頃から「揺れを感じたらこう動く」という行動を決めておき、必ずそうするように努めましょう。

常に訓練した動きでなければとっさに行動に移すことはできません。

すぐに身の周りにあるものを使って、自分自身の安全を確保するべきです。
特に守るべきは頭部で、落下物を受けて気を失うようなことが無いようにしてください。

寝ているときならば枕や布団で防御し、机があれば机の下、ダメなら椅子やクッション、キッチンではお盆やフライパンなど、風呂では桶等、その場にある丈夫なもの、クッションになるもので頭部を保護してください。

ある調査によると、子どもや家族のために準備しようと思っているができていないものの上位に「防災頭巾・ヘルメット(41.6%)」があげられています。
火災などによる火の粉などを避けるためにも、頭部を保護することは大切です。
最近では、防災帽子インナーヘルメットなど、見た目が仰々しくないものも増えています。

また、周囲を見回して、状況が変化したら、すぐ動ける体制をとることも大切です。
不用意に動くのは危険ですが、危険が迫った時にはすぐ動くことも重要です。

ピンときたら、早めの行動を

突然に大きな揺れに襲われた場合には身を守ることが最優先ですが、場合によっては揺れる前に準備できることもあります。

地震の波動は大きく2つに分けられ、P波とS波があります。
地震を感じたとき、最初にカタカタと揺れる震動あるいは突き上げるような震動と表現されるのがP波です。
P波を感じてからしばらくの後に、ゆさゆさと大きく横方向に揺れるのがS波です。

この大きな揺れの前のP波を初期微動と言い、小さな揺れとして感じられることがあります。
地震の前に、「あ、揺れるな」とピンッと感じたら、P波の到達であることが多いのです。

この前兆現象を感じてから数秒〜数十秒程度ですが、本格的な揺れであるS波の到達までにある程度の事前行動を行えます。
また、現在では地震の前兆を察知して警告するシステムも多く存在するのでそのアラームを聞いて行動することも可能です。

その間にできることは限られますが、それでもいくつかやっておきたい重要なことがあります。

扉や窓が揺れで開かなくなることも

まずは扉や窓、何でもよいから脱出口となるところを開けておくことです。
大きな揺れが起きた場合には扉や窓の枠がゆがみ、開かなくなることがあります。

地震後に、隣家・隣室から出火したり、今まさに自分が居る建物が倒壊しそうなときには、一刻も早く移動する必要があります。
すばやく脱出できるようにできる限り脱出口の確認・確保をしておきましょう。

揺れで家具などが倒れたりした場合には、通路がふさがれる場合もあります。
揺れる前に移動経路を確保できれば、ゆとりを持って行動できるでしょう。

非常用持ち出し袋は確保したい!
けど持ち出すことにこだわり過ぎてはダメ!

余裕があれば身の回り品、非常用の持出用品の確保も行いましょう。

  • 現金・小銭
  • 家の鍵、車の鍵
  • キャッシュカード・クレジットカード
  • 通帳、印鑑、年金手帳、健康保険証、運転免許証、パスポート、地震火災保険証、母子手帳
  • 携帯電話
  • 救急セット
  • 常備薬・お薬手帳
  • メガネ、コンタクトレンズ
  • 診察券 (患者番号が分かるもの)
  • 連絡先リスト・家族の写真

現金や小銭は必ず用意しておきましょう。
キャッシュレス決済は通信と電源が必須ですから、災害時には利用できないものと思った方がいいでしょう。
現金は、高額紙幣は避けて千円札と百円玉・十円玉などで用意しておきましょう。
高額紙幣ではお釣りを受け取れない場合が多くなると思われます。

メガネや常飲している薬を準備しておくことはもとより、車の鍵や家の鍵なども回収しておきたいものです。
スペアキーがあれば、非常用持ち出し袋に常備しておきましょう。

しかし、非常用の持出袋などは安全を確保できる余裕がなければ置いていく覚悟も必要な場合があります。

まずは身の安全が第一です。


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パニックにならないために!

揺れている間は、不用意に動くのは避けたほうが賢明ですが、周囲に目を配り、危険な場所のチェックを行いましょう。
周囲に不安定な家具はないか、匂いや物音に不穏な気配はないかなど、周囲の状況を感じ取れるようにしましょう。

「冷静に! 頭部を保護してから周囲の匂いや物音を確認!」

などと声に出して確認してみると、少し落ち着いて行動できるかもしれません。

パニックは最も避けるべきものです。