外国語は、自分で学ぶか、翻訳機に任せるか。
海外でコミュニケーションを取る場合、英語ができればかなり多くの地域で話が通じます。
実際、日本人が観光旅行で行く地域で、英語が通じない地域の方が稀ではないでしょうか?
ですから、日本で外国語を学ぶと聞くと、まず出てくるのは英語です。
スクールの英語教室は、マンツーマンのものから教室形式のもの、オンラインでは、ビデオチャットを利用したものからAIを利用したものまで現れてきました。
本格的なビジネス英語を学ぶ高額なものは、旅行英語を学ぶには不向きかもしれませんが、教養スクールとしてシニアにも好評です。
では、観光旅行に行くには、英語を学ぶのが近道でしょうか?
最近は、スマホの普及により、アプリで翻訳して表示するという方法も一般化してきました。
ホームスピーカーの発達によって、音声入力が一般化してくると、この延長でスマホで音声変換も可能になる日も近いでしょう。
実際に、英語はもちろん、中国語、韓国語、フランス語、タイ語、ベトナム語など、50の言語をリアルタイムで翻訳できるツールも発売されています。
今回は、旅行での外国語をどう学ぶか、あるいはAIなどの機械に任せる方が近道なのかを考えてみましょう。
コミュニケーションを重視するなら、肉声でのやり取りは欠かせません。
これは、人間同士のやりとりは、言葉だけでなく、ボディランゲージなどの非言語メッセージの割合が多くを占めているという「メラビアンの法則」と言われるものが証明しています。
「メラビアンの法則」は、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)心理学名誉教授であるアルバート・メラビアンが発表した、「コミュニケーションの際、話している内容と、声のトーンや態度に矛盾があった時、人はどんな受け止め方をするか?」ということを研究し、法則化したもので、「7-38-55のルール」「3Vの法則」などとも呼ばれています。
この「メラビアンの法則」によると、相手に伝わるのは、
言語情報(Verbal:7%):話の内容、言葉そのものの意味 聴覚情報(Vocal:38%):声の質・速さ・大きさ・口調 視覚情報(Visual: 55%):見た目・表情・しぐさ・視線
・・・という割合になっています。
学術的なことはこの際置くとして、形式的なやりとりだけでなく、感情的なものを含めたコミュニケーションを求めるなら、自分の口で話す方が楽しいやり取りができるということです。
しかし、ホテルでのチェックインや、お土産物の買い物などだけなら、翻訳機を利用する方が、誤解などを最小限にできるという点で優れているかもしれません。
要は目的次第ということになります。
あなたの旅の目的はなんですか?
日本人の多い観光地に行きたいだけなら、日本語とボディランゲージだけでもかなりの用を達することができます。
グアムやハワイなどでは、日本語しかできない人でも十分に楽しめるでしょう。
もちろん、片言程度の英語ができれば、道端のお土産物屋さんで掘り出し物を見つけることができるかもしれません。
実際に買わなくても、商品の説明を聞いたりするだけでも楽しいものです。
英語がでいなくても、怖がらずに話しかけることができるだけで、海外旅行の楽しさは何倍にも膨れ上がるものです。
屋台で食べ物を買って、公園で食べるだけでも旅慣れた雰囲気が出ますよね。
英語を学ぶということは、そういった旅の醍醐味を一層深めるためにもお勧めできることです。
最近は、観光地で外国語のプライベートレッスンを受けられるサービスも登場しています。
短期留学とまではいかなくても、こういったプライベートレッスンを利用すると、「街を歩きながら、シチュエーションに応じた英語レッスンを実地で使いながら学べる」といった楽しみができるようになりました。
海外へ行くために英語を学ぶのではなく、海外に行って英語を学ぶといった楽しみもできるようになってきています。
英語圏以外への旅行の場合は?
国際的に英語が通じることが多いので、海外旅行といえば英語という感じですが、英語が公用語ではない地域もたくさんあります。
アジア圏への旅行の機会も多いですから、こういった地域では、英語が通じないことも多少はあります。
明らかな外国人相手だと、言ってることががわからないふりをしてボラれることも少なくありません。
こういったときには、翻訳機の出番もあります。
自分で挨拶やホテルでのやり取り、お店での代表的なやりとりを覚えるだけでもかなり違いますが、こういった地域での買い物といえば、価格交渉も楽しみの一つでしょう。
こちらの言葉が正確に伝えられれば、交渉の楽しさも全然違ってきます。
現地語は知らないけれど、言ってることは翻訳して理解しているとわかれば、安全確保にも有用です。
結論として?
結論としては、両方を臨機応変に使い分けるということになってしまいますが、私のおすすめは、英語をある程度習得することが一番ではないかと思います。
ある程度の英語を学んで、ディープなエリアにはいかないというのが一番安全な海外の楽しみ方でしょう。
それだけじゃ面白くないという人は、さらに深く実践英語を学んで、スキルを磨きつつ、翻訳機を臨機応変に利用するのが良いのではないでしょうか?
フリーのGoogle翻訳なども多少マシになってきましたが、まだまだサムい翻訳が少なくありません。
できれば翻訳機は、安直なアプリを選ばずに、信頼できる性能を持ったものを選ぶべきです。
安全で楽しい海外旅行のために、英語を学ぶのはいいことかもしれませんが、それだけが海外を楽しむ方法ではありません。